東京オリンピックについて今年の3月8日に私は次のようなブログを載せました。その記事の全文を再度載せてみました。以下が全文です。
「オリンピック東京招致応援の意味」
一月前ほど、NHKテレビでオリンピック東京招致の舞台裏の模様を放送していました。舞台裏の模様とは何か。東京オリンピックの世論の支持率が低い、そのために支持率をアップするための東京都広報部の奮闘振りの放送でした。
2016年のオリンピック開催を目指して、今のところ有力視されているのが、東京、アメリカのシカゴ、スペインのマドリードとブラジルのリオデジャネイロの四都市です。第一次予選では東京は一位になっています。総合力で東京が一位ですが、その四都市の中で世論のオリンピック支持率では、東京が最下位でした。
東京以外の三都市の支持率が全部70パーセント以上だったのに対して東京の支持率は59パーセントで、大分水をあけられています。オリンピック招致成功の要因には、世論の支持率が高いことが絶対条件です。従ってIOCは、候補地決定前に独自で世論の支持率調査をします。
このため東京都は、世論の支持率アップに試行錯誤をくりかえしながら支持率アップに余念がない。最近では水泳の北島選手を初め金メダル獲得選手にキャンペーン運動に参加させ、聴衆前でスピーチさせたりして、今年にはいって支持率70パーセントぐらいまで上げてきていますが、いまひとつ世論がもりあがっていないことはいなめません、
そこでさらに盛り上がらせるために計画されたのが、今月3月1日に実行されたレイボーブリッジの解放です。レインボーブリッジを開通以来初めて車の通行を禁止し、5000人を歩かせました。テレビのアナウンサーがオリンピック支持を盛り上げるための行進と説明していました。テレビのアナウンサーの説明がなければ、レイボーブリッジが歩行者天国になったとしか考えられなかったでしょう。
なぜ歩行者一人ひとりに五輪の旗と日章旗をもたせてはでに行進させなかったのでしょうか。翌日の朝刊の写真では、ただ長い行列が橋の上を行進しているだけの印象しかあたえません。あきらかに演出の失敗です。
世論のもりあがらない最大の原因は、マスコミの冷淡さにあると私はみています。また野党第一党の民主党も大変非協力的です。日本のマスコミは、日本を批判するためなら嘘をついても、夢中かつ必死になって総力をあげるくせに、日本を外国に宣伝するとなるとかいもく興味をしめさなくなる、いわゆる反日的態度をとるのを常としています。
また日本のマスコミは、石原都知事がきらいです。彼らは東京オリンピック招致を不成功に終わらせ、石原知事を批判する材料にしようとしているのではないかと勘ぐりたくなります。日頃から日本のマスコミの偏向にいらだっている私としては、余計に東京オリンピックを支持したくなります。
私が東京オリンピック支持する二つ目の理由は、国家意識再生です。現在の日本国民の国家意識は私のような保守の一部を除くと最低です。特にマスコミや左巻きの知識人の国家意識は最低中の最低だ。彼らは日本政府や日本人政治家を徹底してけなすくせに、外国政府や外国人政治家を徹底してけなしたことがない。彼らがけなす外国政府が一つだけある。それはアメリカだ。
中国、北朝鮮、韓国、ロシア、この4カ国を、一度でもいいから日本のマスコミや左巻き知識人が徹底して批判したことありますか。確か44、5年前の東京オリンピックの時には、まだ日本国民には国家意識はありました。しかし現在は最低です。今回東京オリンピック開催を勝ち取るために国民の国家意識を盛り上げようではありませんか。
テレビ番組の中で東京都広報部は、世論の支持率アップのために、オリンピックは子供に夢を与えるとか、候補都市のなかで東京都が一番少ない予算だとか、自然と共存し環境破壊がないとか、いろいろ理由をあげて、都民にアピールしていますが、そのアピールの中に国家意識をアピールする作戦が全然語られることがなかったのが不思議でなりません
オリンピック招致支持の三番目の理由は、現在の経済的閉塞感の打破です。現在は世界的に大不況です。これからますます悪くなっていくでしょう。オリンピックという大プロジェクトを獲得すれば、国民の気分を明るくする格好の材料になります。オリンピック招致決定は、今年の10月初めです。決定すればオリンピックプロジェクトが動き出します。雇用の機会が増えます。このため東京を含む4都市は、現在では立候補を決断した時以上に、オリンピック招致に熱が入っているに違いありません。
私は、東京の最大のライバルは、アメリカのシカゴだと考えています。シカゴはオバマ大統領の地元です。2014年の冬季オリンピックは、ロシアのソチに決定しました。最終招致演説には、プーチン大統領が出席し自ら招致演説してソチを獲得しています。国の最高責任者が最終招致演説をするという前例をつくりました。
私はこんどのオリンピックの最終招致演説には、オバマ大統領が乗り込んでくるだろうと予想しています。なぜならオバマはシカゴ出身、それにいまところアフリカの黒人国家には、人気があります。まさにシカゴは東京の強敵です。オリンピック招致は、もはや都市どうしの争いではありません。国家どうしの争いです。特に現状のような世界的不況の状況ではなおさらです。
日本外交でも、オリンピック委員会の各委員の出身国を調べ、日本から沢山の経済援助を受けている国があれば、東京に投票するようよびかけ、もし東京に投票しなかったら日本の援助打ち切りぐらいの脅しをかけたらどうか。
石原知事は、日本は巧緻にたけた外交戦では勝てないと公言していますが、今から東京招致失敗の場合の記者会見用のせりふを使ってどうするのかと言いたい。都民の多額の税金が使われているのです。
シカゴはオバマ大統領かついで一致団結して戦ってくるでしょう。これに対して日本も東京都、政府、マスコミ、都民・国民の一致団結が必要です。昔の東京オリンピックのように一致団結しようではありませんか。せっかく東京は予選一位で通過しているのだ、都民よ、国民よ、もっと東京オリンピックを支持しようではないか。オバマのアメリカに勝とうではないか。
私の個人的考えを言わせてもらえば、東京落選でもリオデジャネイロが勝てば納得もします、なにしろ南米でオリンピックが開かれたことがないからです。シカゴやマドリードに負けるならこれほど腹の立つ事はありません。
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ここまでが今年の3月8日に書いたブログの全文です。そしてここからが本日のブログの始まりです。
ご存知のように東京は落選、リオデジャネイロが当選です。多くの国民は私と同じようにリオデジャネイロならしかたがないとの思いではないでしょうか。落選の原因は、鳩山の民主党政権の全責任とは言いませんが、半分の責任はあると思っています。後の半分はマスコミの責任でしょう。世論に熱気がなくいま一つだったのもマスコミと民主党の協力がなかったからです。
前のブログでも触れましたように、鳩山の民主党は、オリンピックには非常に非協力的でした。民主党は政権を取る前は、オリンピックには非常に冷淡だったのだ。鳩山は、平成19年の4月には自分のメルマガで「傲慢不遜な石原氏の五輪などという時代錯誤的発想」と言っていたし、今年の2月には現在、菅直人副総理・国家戦略担当相は、「石原氏の都政の失敗を五輪で回復しようとするのを、なぜ国会議員が協力しなければならないのか」とまで言っているいのだ。
鳩山が幹事長であった今年の2月10日の幹事長記者会見では、「なぜ今、東京オリンピックが必要なのか、苦しんでいる人のために社会保障政策を充実するほうが、はるかに東京としてやるべき仕事ではないか、そんな思いもないわけではない。しかし、スポーツの祭典であり国民の気持ちが晴れやかにになるならそれも悪いことではない」と語っています。野党であった民主党は、政府が関与するものには全てに反対するという、いわゆる反対のためのオリンピック東京反対で、国のことを考えての反対ではないのだ。オリンピックによる経済効果など考えようともしないのだ。
それが民主党の政権が確実視されると8月11日の記者会見では、「東京でやる意味がどこまであるのかという思いがあったが、最終的に招致に前向きと賛成した。実現に向け努力したい」に変わっていったのです。
野党の時には反対であったが、政権をとり首相になったら賛成になったのだ。こんな情報は、開催地を決める投票権をもっている各IOC委員には、マイナスなることはあっても決してプラスになることはありません。世論の熱狂的な支持もなく、政権担当者の心変わり、マスコミの冷淡さ、これでは東京は勝てないと予想し、シカゴとリオデジャネイロの争いになると私は思っていました。ところがシカゴが最初に脱落したのにはびっくりしました。シカゴの準備態勢にIOC委員達は、不満だったのでしょう。シカゴはオバマの演説だけが頼りになってしまったのでしょう。
鳩山が招致演説に出席するとなかなか発言しないので業を煮やした石原は、直島官房長官を訪問し、脅しをかけたのでしょう。私が石原ならこう脅します。
「鳩山首相に招致演説をしてもらいたい。もし拒否されるなら東京は間違いなく落選する。そうなったら私は黙ってはいない。猛烈に鳩山を非難する。最初から東京招致に反対、首相になった時点では、日本経済はさらに落ち込んでいる。オリンピック招致は、経済効果、国民の心を明るくする心理的効果が大きい。そういうチャンスがありながらわざわざ招致演説をも拒否するつもりか。鳩山が招致演説に出席して東京が負けても私は、鳩山を非難するつもりはない。かえってご苦労さまと言うつもりだ」
恐らくこれに似たような脅しを石原は直島官房長官にかけたのでしょう。土壇場になって、コペンハーゲンに出席して招致演説をすることになった。いままで「五輪などという時代錯誤的発想」と言っていた鳩山が、今度は五輪賛成、招致演説だ。それで東京が当選できるほど国際社会は甘くはないのだ。この点をマスコミから鋭く批判されても当然なのだ。産経新聞は、控えめな鳩山批判をしていたが、他のマスコミはどうだったのでしょうか。オバマ大統領は、帰国後五輪招致失敗で批判にさらされていました。
要するに野党時代の民主党は、政権奪取が最優先で国家のことなど考えていなかったのだ。
政府支援の東京オリンピック反対は、政権奪取の一つの手段に過ぎなかった。その東京オリンピックは、日本の経済再生のためにのどから手がでるほどほしかったのだ。私は、前のブログで東京オリンピック賛成に三つの理由をあげました。その一つに日本経済の落ち目の回復材料です。私はブログでこう書いています。
「現在の経済的閉塞感の打破です。現在は世界的に大不況です。これからますます悪くなっていくでしょう。オリンピックという大プロジェクトを獲得すれば、国民の気分を明るくする格好の材料になります。オリンピック招致決定は、今年の10月初めです。決定すればオリンピックプロジェクトが動き出します。雇用の機会が増えます」
日本経済の低迷はもう長期トレンドに入っているのだ。これを打破するにはもう起死回生の策しかない。東京オリンピックは、格好の起死回生策だったのだ。バカ、アホ、ノータリンの鳩山は、このことが理解できないのだ。マスコミが民主党を支援するのもいい、ある特定の国に肩入れするのもいい。しかしマスコミにとって最も大事なことは日本という国家を強力に支援し、日本という国家を最も大事にすることなのだ。それができていないからマスコミならぬマスゴミと言われるのだ。それに対してマスゴミは返す言葉があるのか。
追記:
たまに私のブログを読んでいる人に出くわします。そのときよく聞かれるのは、「えんだんじ」とはなんですか、なにか意味があるのですか、お寺の名前ですかとかいろいろ聞かれます。この際説明しておきます。「えんだんじ」には意味があります。漢字で書くとわかります。漢字は「炎男爺」です。正確に読むと「えんだんじい」です。しかし「い」はいらないから略しています。意味は文字通り「爺さんだが心はまだ炎のように燃えている男」です。
もっとも「炎の男であったが今では爺さんになってしまった」とも解釈できます。この解釈では、私の未来がなくなり心理的に消極的になりおもしろくない。そこで前者の解釈でこれからも積極的に生きるのだと自分で自分を叱咤激励しているわけです。