現代人は長生き、が頭の弱化が止まらない。

私は先日76歳になったばかり、従って私のまわりは自然と70歳代前後の人が多いい。人生80年と言われていたが、もはや人生90年代になろうとしています。しかし年齢は長くなっているが、頭脳の弱化がとまらないようです。このことは、私のような年寄で精神的にも肉体的にもまぁまぁ健全で平均的な人間でないと頭脳の弱化、分かりやすく言えば頭のバカ化が分からないのです。幾つかの例を挙げましょう。
一.
私が中学校卒業したのが昭和29(1954)年、この年に集団就職列車の運行が開始され、その運行は21年間でした。従って私たちの年代では、最終学歴が中卒と高卒の方が大卒より圧倒的に多いのです。それでも中卒、高卒の人は、洋画の字幕つき、すなわち字幕映画は理解しにくいとはいいませんでした。現在は猫も杓子も大学へ進みます。中卒など数えるほど、ほとんどが大卒。それでも字幕映画は理解しにくい、そのため面倒くさがって今や封切り映画だけが字幕です。ビデオ屋に行けばほとんど字幕と日本語吹き替えの二本立て。テレビはほとんどが日本語吹き替えだけ。NHKは古い映画は字幕で放送しています。
二.
私の年代の大卒の技術者が雇用先の工場勤務に入社した場合、大卒技術者は、その工場で使用している機械のマニュアルを正しく読むことができたが、現在の大卒者は、どこまで読めているのか雇用者側が不安になって新入社員にマニュアルの読み方の講習をしているそうで、今ではそれが制度化しています。
三.
漫画、アニメの大隆盛。昔は漫画は子供、アニメは親や祖父母が子供や孫をつれて見る映画。いまや大人が漫画やアニメに夢中になっているのだ。現在のアニメは、大人の観賞にたえるものがあると言われるので何年か前集中的にいくつかのアニメを見ました。しかし実際はアニメはアニメ。なにも心に響くものはありませんでした。硬い本でもできるだけ漫画化され、漫画本があふれかえっている状態です。日本の漫画やアニメは、世界的に人気があると自慢げに語る人がいますが、先進国の低俗文化が海外に広がるのは当たり前の話です。人間の頭がバカ化しているのは日本に限った話ではありません。漫画、アニメの大隆盛で、漫画家やアニメ家が世間で大きな顔をしています。やくみつるや宮崎駿は、知識人でも何でもない。ただの左翼です。マスコミが左翼だから彼らの発言が取り上げられているにすぎない。頭が幼稚なのだ。
四.
若年性認知症。現在18歳から64歳までに認知症になる人を若年性認知症と呼んでいます。厚生労働省によると現在27,000、35,000人いると言われています。現実にはこの三倍ぐらいいるのではと言われているようです。昔はなかった、あるいは実際あったが若年性認知症と呼ばれていなかったかもしれません、しかし急激に増えたから一般の人々にも認知されるようになったことは間違いありません。なぜ若年性認知症が増えるのでしょうか。人間の子供から大人への成長過程の問題があるのか大人後の問題であるのか、私は成長過程に問題があるのではと思っています。私は年寄だからわかるのですが、子供の成長期の環境は大激変しているからです。私の幼少時と曽祖父と曾祖母の幼少時と基本的には大差ないが、私の孫の時代とは大激変です。いまの若い医者はこのことがあまりわかっていない。若年性認知症の研究にはこの点も大事な気がしてなりません。また三歳までの教育がとても大事だと言われています。ユニセフの『世界子供白書』にも三歳までにどうかかわったかということは生涯消すことができない刻印を残すことにあると書いています。
五.
世界的に所得格差が広がっている。経済学者が理由をいくつかあげますが、頭脳格差が広がっていると主張する人はいないようです。私は所得格差の一因として世界的に頭脳格差が広がっているのではないかと思っています。日本では貧乏家庭の子が一流大学に入学できなくなっていると聞きます。自分が経済的に不利な状況にあるなら人一倍がんばらなきゃいけないことさえわっかていない人間が多すぎます。「家貧しくて孝子現る」。こんな言葉が通じなくなってしまった。
六.
私は、自分のブログに「鳩山のバカ、アホ、ノータリン」というタイトルの記事を三回書きました。ところがバカ、アホ、ノータリンなどと呼べないどうしようもない人がいます。しょうがないから大馬鹿者と呼びますが、その大馬鹿者の議員が現れました。野々村竜太郎、兵庫県議です。あの号泣姿はなんですか。私など日本男子であることを世界的に誇りにしている人間にとって、日本男子の無様な様はここまで落ちたかと思うと嘆かわしいにもほどがある。野々村の政務調査費や政務活動費の収支報告がでたらめで違法性があるのを、私はあまり問題視していません。問題視するのはあの一目もはばからず号泣する姿です。昔は男はめったなことで涙を流さなかったのが、今では高校野球の地方予選で負けてもボロボロ平然と涙をながしながら泣いているのです。いずれ大人の男の号泣姿が珍しくなくなるのではないかと心配になってきます。なぜこんな男が現れるようになったか。ジェンダーフリー教育が徹底されて、男女の区別を徹底してなくしてきたからです。この徹底ぶりとそれが与えた影響をいずれブログに書くつもりです。
七.
現在では大学の入学式に親子で参加するのが当たり前になってしました。子離れできない親、親離れできない子供が多すぎて、大人の幼児化が静かに進行し、号泣予備軍が減ることはない。男の涙と頭の弱さとは関係ないと主張する人もいるでしょう。私は大の男が人前で涙ぼろぼろ流す人は、頭が弱いすなわちバカとみなしているので悪しからず。
八.
昔は独立して事業を起こす人は、中年ぐらいの人が多かった。金銭的にも経歴的にも人格的にも中年ぐらいが最適であった。人格的というのは中年ぐらいになると精神的に大人になっているという意味です。ところが最近では20代、30代前半で企業を興し成功している例があります。私に言わせればまだ精神的に大人になっていないガキが経営者になっているのだ。ガキだけどお金をかせぐためちやほやされるから、精神的に大人になっていないのにえらそうな口を利く。
九.
「ひきこもり」は「6か月以上家にひきこもっている」人を引きこもりと定義しています。全国調査ではひきこもり人口70万人、6か月以上でないけれど数か月家にひきこもっている「ひこもり」予備軍を含めるとその数は150万人になると言われています。私が驚くのは、どの年代にひきこもりが多いかというと、30代だというのです。46ぱ―セント、ひきこもりの半分近くが30代なのです。30代といえばれっきとした大人ですよ。その大人が大人の行動がとれないのだ。もっとも自分が合格した大学の入学式に親と一緒に入学式に参加するようだと、30代でひきこもりなるのは当然かもしれません。
十.
「おれおれ詐欺、振り込め詐欺に注意!」何年も続けて警告され続けてきた言葉です。それが少しも衰えない。昨年だけで400億、500億円の損害が出ているらしい。被害者の世代で一番多いのが私の世代の70代。男性より女性の被害者が圧倒的に多い。おれおれ詐欺など電話した本人(?)ではなく代理の者が取りに行くと言っているのに騙されるのです。私の年代だけに実に情けないバカぶりを発揮しているのだ。もっとしっかりしろよといってやりたい。このバカぶりは情けないですよ。

現在の世の中バカな人間が多すぎて、健全な精神と正常な頭を持っている私など、気が狂いそうです。

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