きゃりーぱみゅぱみゅ

私のブログ記事を読む世代の人たちで一体何ぐらいの人が、きゃりーぱみゅぱみゅという日本人女性を知っているのでしょうか。私が知ったのも今週です。仰天したので二週間ごとのブログ記事を急遽先週に引き続いて書いたわけです。彼女は歌手でファッションモデルです。私は見ていませんが、去年NHKの紅白に初出場し二曲歌っています。外国のインターネット調査会社によると、2012年度に大ブレークした人物部門で彼女は一位を獲得しているのです。有色人種国家ばかりでなく欧米国家、すなわち白人にも大もてなのです。去年7月のパリのライブでは二日間で約一万三千人を集めたそうです。去年一月に発売した曲、「つけまつける」は日本芸能史上最多の73カ国に配信されたというのです。

私は偶然テレビで、彼女のロスアンジェルスやニューヨークの公演を見ましたが、彼女の人気はすばらしい、ロスアンジェルスでは、切符を買うためにまさに長蛇の列、ニューヨークでは会場が満杯になった数千人の観衆は、彼女が舞台に現れるのを待つ間、観衆全員で彼女の歌を歌っているではないか。いよいよ彼女の舞台登場です。彼女は腕を振り上げげながら、「ハーイ、アイム、きゃりーぱみゅぱみゅでーす」などといいながら挨拶すると会場全体がどーっとわきあがり、キャリ-、キャリ-と叫びながら興奮のるつぼと化すのです。彼女は英語などほとんどしゃべれないのです。私はこれを見て「時代が完全に変わった」と思った。私の青春時代は、1ドル360円という白人とのどうしようもない経済格差、白人が日本にくれば、生魚など文化水準の低い国民が食べる物として外人が刺身を食べるのが珍しがられた時代です。日本人の若者を、いつも外国人で夢中にさせたのは、白人の芸能人だった。

それがどうです、いまや二十歳の日本人小娘、きゃりーぱみゅぱみゅは、1993年生まれの20歳、しかも英語を満足にしゃべることもできないのに、白人の二十歳前後、三十歳前後の人たち、特に女性たちだけでなく男性をも夢中にさせてしまうのです。彼女は17歳でモデルとしてデビュー、18歳で歌手としてデビュー、一年足らずで世界的に大ブレークしているのです。なぜ白人たちの人気を捉えるのか、最大の原因は次の四つでしょう。

1.ファッション
彼女は現役のファッションモデルです。テレビのインタビューに答えていましたが、彼女のファッションの基本は、相手を驚かすことだそうだ。いかにして相手を驚かそうか、そればかり考えているのが、自分のファッションの特徴と言っていました。それゆえに奇抜なファッションが生まれてくるのでしょう。それでも一定のわくがあると私は見ています。そのわくとは、キュートさ、すなわち可愛らしさを決して失わないようにしているのでしょう。キュートは英語だが、いまやKAWAII(かわいい)は、国際語です。女性からみれば、ファッションに一ひねりも二ひねりもきかしているのに可愛らしさを失わない彼女には、ファンにとってはたまらないのでしょう。彼女の公演を見にくる女性ファンには、彼女と同じようなファッションしてくる人が実に多いい。
2.音楽
欧米の専門家に言わせると彼女の音楽のサウンドが非常にいいと言います。私は音楽が専門家でないのでサウンドとは、何か具体的に説明できません。素人なりにわかりやすく説明すると、グレンミラー、ビリ-ボーン、パーシーフエイス、アルフレッドハウゼ、マントヴァーニ、ポールモーリアなどの往年のビッグバンドは、皆独自のサウンドを作りだして持っています。その自分のサウンドを中心にして曲作りをし、ヒットさせていた。しかしそのサウンド、素人には、わからないものがあるらしい。例えば、由紀さおり。彼女の姉とデュエットで歌う童謡には、二人だけに通じるサウンドがあるらしい。そのせいか、どんなに上手い歌手が童謡を独唱しようとデュエットで歌う二人の歌の方がはるかにうまいし、心に響く。
きゃりーぱみゅぱみゅの歌のサウンドとは、どんなものか。彼女の歌の作詞作曲を全部手がけているのが中田ヤスタカ氏(33歳)。彼はもちろん作曲家で映画音楽やコマーシャルの音楽を作曲しています。彼の手がけるのが古い言葉で言えば、電子音楽、エレクトロミュージック、最近ではテクノポップと呼んでいるらしい。この分野のトップクリエイターで、天才とも言われています。しかし私のようなオジンには、どの曲も同じような曲に聞こえてくる。しかし非常にノリのいいメロディーなので体、手、足など自然に動いて踊りだしたくなる。このノリの良さがサウンドが良いと言っているのではないでしょうか。皆さんもぜひ聞いてみてください。
3.総合力
人気を得るのはファッション性、音楽性、キャラクターなど当然必要でしょう。その他にも必要なものが彼女の背景にあります。彼女はファッションモデルですから、ファッションにも自分の意見を言うでしょう、しかしファッションと舞台衣装とは違います。舞台衣装にも彼女は自分なりの意見を言うでしょう、しかし専門家が必要です。ファッションデザイナーもいれば、衣装デザイナーもいるでしょう。音楽がノリがいいから彼女は、いつも踊りながら唄いますし、またダンサーが、二人、三人がいつもついて踊りまくります。当然本格的なダンサーがいつも必要です。ダンサーが必要となれば振付師も必要になります。要するにこの総合力が彼女の人気をあげ、また保つのに役立っているのではないでしょうか。
4.「かわい子ちゃんは、色白がよくにあう。」
これは、色白の女性を好む私の言葉です。特に欧米人の若者に好かれるのは、この事が重要なことではないでしょうか。彼女は色白で白人となんら変わりません。現在のキャリーぱみゅぱみゅは、歌手としての実力より、好みとして感性が優先しているので欧米のファンは、同じような人種としての感覚が無意識に出てくるのではないでしょうか。

18歳で歌手としてデビュウーし、いくらネットで配信していたとはいえ、一年で世界的に大ブレークした日本人歌手のパリでのライブをユーチューブで御覧ください。年寄りの皆さんには考えさせられるものがありますよ。我々の青春時代には、外国へ行くとなると例えビジネスでもある種の気負いというものがあった。しかし今の若者には、そんなものはありません。きゃりーぱみゅぱみゅは、初めての外国公演でもフランス語も英語も何一つしゃべれなくても、日本国内で公演する感覚でなんのてらいもなく堂々としているのです。海外公演などそれほど精神的な負担になっていないのでしょう。彼女の動画で7千800万回以上のアクセスがあるものがあるといいますが、フェイスブックにあるのでしょうか。見つけたら教えてください。超人気現象が一時的なのか、長く続くのか、これからの彼女の成長の度合いが楽しみです。

————
16 comments »

てつよう より:
2013年5月11日 5:07 PM
わたしも十分おっさんですけど、きゃりーぱみゅぱみゅちゃんは大好きです。娘より先に楽曲をダウンロードした程です。彼女のライブの動画は単純に面白いです。

きゃりーちゃんが、旭日旗をもって新年の挨拶をしている写真↓に韓国人が文句を付けているようですけど、
http://www.news-us.jp/article/311304628.html

大きなお世話ですね。

えんだんじ より:
2013年5月12日 8:29 AM
てつようさん

おう!てつようさん, おひさしぶりです。私よりずっと以前にきゃりーぱみゅぱみゅを知っていたのですか。ずいぶん若いですね。
なかなか彼女しっかり者ですね。彼女を憎んだり、きらいになったりするのは
むずかしい女性。すなわち魅力的です。

terag3 より:
2013年5月12日 10:30 AM
えんだんじさん

私ごとで恐縮ですが、日本語を英語のように歌うサザンオールスターズの桑田が
嫌いなのです。それと同様に、この子も以前から知っていますが好きにはなれない
のです。余りにも作りすぎ、作られ過ぎだと感じてしまうのです。

それと現代の芸能界は、少女が可愛いのは分かるけれどAKBなど私に言わせば
ロリコン趣味です。競艇のどの色が好き?という、ニャンコ娘と同じです。

私好みは歳のせいでしょうが、日本語を正しい発音と抑揚で歌う歌手がいいです。
ところが我が家では、家内も私も「ローラ」だけは文句なしに好きですよ。
「ママ今度ね、世界で何番目かの会社のコマーシャルに出ることになったよ」
「何処の会社だって?えーとねぇウゥ~ン分かんない、ウフフフフ」の笑顔を見ると
二人とも、何度見ても、思わず吹き出してしまいます。
頭の回転も速いし、タメ口と言い、あの天然キャラは見ているだけで癒されます。

きゃりーぱみゅぱみゅも、きゃりーと言う名前だけならまだしも、ぱみゅぱみゅとは
何ぞや?オチャラケルなと言いたくなるのです。
・・・・と言う次第なのですが、あくまでも単なる私見、多様なる見解が有ると言うこと
でなにとぞ、ご容赦願います。

えんだんじ より:
2013年5月12日 5:23 PM
terag3さん
terag3さんのご意見よく理解できます。その通りだと思います。しかし私は彼女をけなすより誉めてあげたいのです。彼女を中心とした10人前後の若者が、自分達で考え、自分達ができることを精一杯自由自在にやりながら、世界中の称賛をかち取っているとうことです。誰も頼りにせず自分たちで獲得したものだからです。
彼女の今後の成長を期待しています。

terag3 より:
2013年5月12日 6:46 PM
えんだんじさん

再度のコメントですが、彼女たちのグループが努力して作り上げて
獲得した世界の賞賛というのは大した物だと思います。

たしかにリズミカルで振り付けも良いのでしょう。しかし残念ながら
私には心に何も響かないのです。私事ながら、それはすでに高齢
者だから、そのようなリズムだけでは琴線に触れなく無くなっている
のかも知れません。そういう訳で、ついつい敬遠してしまうのです。

20代から70代までの広い範囲で、これをどのように捉えている
のか聞いてみたいです。それが唯一の最大の関心事であります。

えんだんじ より:
2013年5月13日 7:46 AM
terag3さん

terag3さんが関心がわかないのは、高齢のせいじゃなくもともと興味の対象ではないものなのです。もともとカラオケでさえ、tergag3さんは、人が歌うのを見るだけ、自分で歌うこともなかった。私は、ファッションも音楽も非常い関心があります。そのかわり、自動車など全く関心がなく、最近日本人が初めてG1に優勝したとか、私には、全く関心がないからどうでもよいのです。
優勝した人は、立派なことだと思いますが、私の心にはひびかないのです。
もともと関心があったかどうかの問題ですよ。

terag3 より:
2013年5月13日 4:29 PM
えんだんじさん

その点は、全く仰るとおりで同感です。
つまり日本の現状を憂い、その復活に執念を燃やし、何とかしよう
という気持ちは完全に一致しますが一方、趣味や好みが異なるの
はこれまた人間ですから当然の話です。

そのような訳なので、貶すのではなくてその物事に関してどのよう
に感じているかを表明しただけなのでご了承願います。

terag3 より:
2013年5月14日 9:49 AM
えんだんじさん

えんだんじさんのお好みは「きゃりーぱみゅぱみゅ」だということ
でさて、私はといえば以下に示した二人の歌手が好きです。

ひとりは黒人歌手で日本語を実にうまく感情豊かに表現して
歌う、クリス・ハートで、特に「HOME」が秀逸です。

二人目は日本人で、18歳の久留米市出身の、家入レオです。
特徴は、ふたりとも感情がこもっていて心に響いてくるのです。
どちらかといえば、落ち着いた雰囲気の歌唱で、BGMとしても
最高ではないでしょうか?

えんだんじさんは、この手の歌手には関心はありませんか?

えんだんじ より:
2013年5月15日 7:59 PM
terag3さん
きゃりーぱみゅぱみゅは、私のお気に入りではありません。きゃりーぱみゅぱみゅを中心にファッション、音楽、ダンスを入れた独自のショーを見せて世界中の若い子を夢中にさせるのは、たいしたものだと絶賛しているだけです。
内容は子供ぽいところがありますが、称賛していいのではと思っているだけです。
私はクリス ハートも家入レオも全く知りません。

偕 より:
2013年5月15日 10:11 PM
2013年5月9日 10:08 AM

>偕さん

>「つくる会」入会ありがとうござます。感激です。今後よろしくお願いいたします。
来月、「つくる会」の全貌を書いた本を私が出版しますので、ぜひ読んでみてください。

はい。本屋に注文すればよいのですね。その他ブログ左欄に乗っているご著書も同時に注文して読みます。

「作る会」えんだんじさんのブログのおかげで気が付き昨日手続きいたしました。こちらからお礼を申します。
詳しいこともしらず、ただ従来の教科書以外ならと思ってきました。

転じて、
橋本がたんなる思い付きか、深謀遠慮なのか、この時期に馬鹿な事を言い放ってしまいましたね。
言う時と場所も考えなかったのでしょうか?

話題に音楽が出てきたのでまた、転じて
えんだんじさんの経歴を読んで、突飛ですがこんなことをお聞きします。
南軍準軍歌デキシーランドソングなどお好きでしょうか。
北軍も愛唱していました。
前に知っていたヤンキー達はこんな古い曲も良く演奏しました。

えんだんじ より:
2013年5月16日 6:27 PM
偕さん

「つくる会」の本は来月半ばぐらいに売りだされます。いずれブログで発表しますのでお待ちください。
南軍のデキシーランドソングは、知りません。デキシーランドジャズという言葉はよく聞きます。曲も聞いてるような気がします。

terag3 より:
2013年5月17日 4:13 PM
えんだんじさん

偕さんから、デキシーランドジャズの話が出ましたから私も
一言、申し上げます。
私の20代、25歳から29歳頃まで市ヶ谷、四谷、新宿等に
友人と遊びに出かけたときの行きつけが、モダンジャズ喫茶
店でした。
店内には大きなスピーカーが設けられていてボリューム一杯
の音響で会話もできないくらいでしたが、その大音響のリズム
感に痺れて良く通ったものです。

当時の奏者は忘れてしまいましたが、マイルスデイビスとか
サムジョーンズ、ジョンコルトレーンでしたか??
現在ではまったく、モダンジャズには遠ざかっていますが曲目
では「枯葉」などが思い出されます。

当時の若者としては、モダンジャズを鑑賞することがひとつの
ハイカラという感覚だったような気がします。
えんだんじさんは、モダンジャズは如何でしたか?

えんだんじ より:
2013年5月19日 9:28 AM
terag3さん

当時は音楽喫茶がいろいろありましたから、いろいろ行きましたが、モダンジャズだけをめがけて喫茶店に入ることはありませんでした。

偕 より:
2013年5月20日 11:34 PM
えんだんじさんのご著書2点は展転社から出版されていますね。
展転社は大変気概のある会社だと思っています。

私も自然に何冊か展転社の本を持つようになりました。
昨年、「展転社を支援する会」が発足した時は直ちに入会しております。
社員数人の展転社が狙い撃ちされたなどと聞くと、黙ってはいられません。

南京事件については「南京事件の総括:田中正明氏」「聞き書き 南京事件:阿羅健一氏」
「南京事件 日本人48人の証言:阿羅健一氏」その他、などを古本、新刊であつめて、
大体の様子は知っています。

黙ってはいられませんが今のところ、具体的に協力できるのは、ネットで書く、
カンパで支援する、位です。

また、えんだんじさんのブログを遡って読めば読むほど、ずっと以前から日本の為
ご努力されていたことが良く判ります。

terag3さんへ

デキシーランドソングとデキシーランドジャズとは少し交差して皆様に記憶されています。
こんな場合もあり>デキシーランドソング(D、エメット作曲:南軍準軍歌)をデキシージャズ風に演奏する。

デキシー風ジャズ演奏者にかかれば、古典も含めて大体の曲は皆デキシージャズに
なってしまうという有難いような、有難くない様な法則があります。私は後者です。

えんだんじ より:
2013年5月21日 4:47 PM
偕さん

私の古いブログまで読んでいただき嬉しく思います。ありがとうございます。

terag3 より:
2013年5月21日 6:00 PM
偕さん

私はソング・イコール・ジャズだと思っていましたが、ソングを
ジャズ風に演奏したものだったとは初めて知りました。

そのジャズも「聖者の行進」ぐらいは知っていますが元来私は
モダンジャズの方が好きで1960年代、25歳から29歳まで
たまたま東京の市ヶ谷に勤務していた関係で、土日の休みの
日には仲間と連れ立って界隈のモダンジャズ喫茶に入り浸り
でした。

いまではその後、全く遠ざかっていますが若い時代の良い
思い出になっています。
ご教示をどうも有難うございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です