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公立中学校の教科書にどの出版社の教科書が使われるのか、四年ごとにその教科書の採択戦が行われます。今年はその教科書の採択戦が行われる年です。すでに文科省の検定作業が行われ、どの出版社の歴史教科書が検定に合格したのかわかっております。これから今年の8月ぐらいまでにどの中学校がどの歴史教科書を採用するかが決定していきます。歴史教科書には、出版社によって色々問題点がありますが、今年の最大の焦点になっている歴史教科書は、私が所属する「新しい歴史教科書をつくる会」、通称「つくる会」が自由社から出版した歴史教科書です。「つくる会」の何が焦点になっているのかと言えば、通称南京大虐殺事件、「南京事件」を一切記載せずの歴史教科書が文科省の検定合格を取得したことです。
文科省によれば、平成以降、「南京事件」を取り上げなかった歴史教科書は一点もないと主張していますが。その通りです。「つくる会」も「南京事件」を取り上げていた。しかし教科書検定時期には、「つくる会」はいつも文科省と衝突していたのです。なぜか「つくる会」が教科書で「南京事件」を否定するからです。文科省は南京事件を受け入れる教科書を出さないと検定に合格させないからです。この文科省の決断の原因は、平成元年に規定された「近隣諸国条項」だと思っています。その証拠に「近隣諸国条項」が噂に上がる昭和時代末までどこの歴史教科書も南京事件を記載していなかったのです。国民に嘘を教えないと歴史教科書が検定合格しない、「つくる会」はいつも苦渋の決断をせまられた。ついに4年前の採択時、また南京事件を肯定しなければ検定合格しないのならとシナ人の日本人残虐事件を教科書に載せたのです。「通州事件」です。
現地の日本人385名のうち、幼児12名を含む223名が虐殺された。多数の女性は強姦されたあと陰部を銃剣でつかれ、えぐりとられた。首に縄をかけられ、引きまわしにされたうえ、目玉をえぐられた者もいた。牛のように鼻に針金を通されたまま殺された子供や、生きたまま片腕を切断された老婆もいた。これらはすべて中国伝統の虐殺の作法であると黄文雄氏は書いている(「日中戦争しられざる真実」光文社)。当時の歴史を知らない人たちは、日本軍人が勝手にシナ本土に駐留しているからだと主張するでしょう。当時は日本軍人だけでなく欧米諸国の軍人もそれぞれの国々がシナ政府と条約を結びシナに駐留していたのです。日米安保条約で日本に駐留しているアメリカ兵家族を日本人が虐殺したらどういうことになるか想像できますか。
四年前の検定時、「つくる会」は、「南京事件」を他社の教科書同様に肯定した、しかし「通州事件」も載せた教科書を検定合格させたのだ。日本の歴史教科書史上、「通州事件」を載せた初めての教科書でした。
ありもしない「南京事件」を歴史教科書に載せ、「通州事件」は載せないのだ。「つくる会」以外の今年の歴史教科書は全部これで統一されています。
こんな事が平然と行われているのだ。読者の皆さん、私の憤怒は行き過ぎですか。日本人が日本人であることを忘れてどうするのですか。
今年の歴史教科書の文科省の検定を迎えて、「つくる会」執行部は悩んだと思います。私は一会員ですから、彼らの悩みを想像してみます。また今年も検定時に文科省と「南京事件」で衝突する、国民にまた嘘を教えて検定合格させるには忍びない。窮余の一策として「南京事件」には一切触れず、しかし「通州事件」は一度検定合格しているので、今年も載せる。祈る思いでこの一策を提案したのではないか想像しています。しかしこの一策が成功し、検定に合格したのだ。4月7日の産経新聞では、今回、検定を受けた8社の歴史教科書のうち、自由社(つくる会)だけが「南京事件」を記述しなかったことを報道した。記事のなかで、南京事件を書かなかった理由について、「南京事件は中国共産党によるプロパガンダで、事件自体が存在しないため」という自由社編集担当者の発言を伝えています。それでは自由社(つくる会)以外の7社は、「南京事件」を今年度どのように記載しているのか見てみましょう。
「東京書籍」
本文「日本軍は、1937年末に首都の南京を占領し、その過程で、女性や子供など一般の人々や捕虜を含む多数の中国人を殺害しました(南京事件)。」さらに側注「この事件は、「南京大虐殺」とも呼ばれます。被害者の数については、さまざまな調査や研究が行われていますが、いまだに確定していません。」(p220)
「育鵬社」
本文「日本軍は12月に首都南京を占領しましたが」、さらに側注「このとき、日本軍によって、中国の軍民に多数の死傷者が出た(南京事件)。この事件の犠牲者数などの実態については、さまざまな見解があり、今日でも論争が続いている。」(p229)
「日本文教出版」
本文「12月に占領した首都南京では、捕虜のほか、女性や子供を含む多数の住民を殺害しました(南京事件)。」、さらに側注「当時、この事件は日本国民には知らされませんでした。戦後、極東国際軍事裁判に当時の調査資料が提出され、その後の研究で、部隊や将兵に日記にもさまざまな殺害の事例が記されていることがわかりました。ただし、全体像をどうとらえればよいかなど、さらに研究が必要な部分もあります。(p228)
「帝国書院」
本文「日本軍は中国南部からも侵攻し、上海や当時首都であった南京を占領しました。南京では、兵士だけでなく多くの民間人が虐殺されました。(南京事件)」、さらに側注「この事件は、諸外国から非難されましたが、戦争は終わるまで、日本国民に知らされませんでした。死者数を含めた全体像については、調査や研究が続いています。」(p220)
「教育出版」
本文「12月に占領した首都の南京では、捕虜や住民を巻き込んで多くの死傷者を出しました。」、さらに側注「このときのできごと(南京事件)は、戦後の極東国際軍事裁判(東京裁判)で明らかにされました。犠牲者の数などについてはさまざまな説があります。」(p219)
「清水書院」
本文「南京占領の際には、兵士のほか、捕虜は武器を捨てた兵士、老人・女性・子供を含む非戦闘員も無差別に虐殺され」、さらに側注「南京大虐殺と呼ばれる事件。諸外国はこの南京大虐殺を強く非難したが、軍の統制を受けた報道によって当時の日本人はこの事実を知らなかった。」(p232~233)
「学び舎」
本文「日本軍は12月、南京を占領しました。このとき、国際法に反して大量の捕虜を殺害し、老人・女性・子供を含む多数の市民を暴行・殺害しました(南京事件)。日本では、南京占領を祝う行事が盛大に行われました。」、ほか補足資料として、「南京市に住んでいた夏淑琴(当時8歳の話)を紹介。(p235)
「自由社」
(南京事件)記載一切なし。逆に日本人が虐殺された通州事件が記術されています。
今年初めて自由社が南京事件を一切記載せずして検定合格したので、いずれ他の教科書もそれに倣っていくでしょう。9年前全歴史教科書が従軍慰安婦を記載し、検定合格をした。こんな酷い自虐史観教科書はないということで「新しい歴史教科書をつくる会」が設立された。そのお蔭で歴史教科書から従軍慰安婦が年数をかけて教科書から消えていったのです。今年新参入の「学び舎」から従軍慰安婦が復活したが、しかしいままで同じような文章では記載できなかったのです。いずれ他の教科書も自由社にならって南京事件を記載しなくなっていくでしょう。もう一つ強力な理由もあります。平成20年、胡錦濤国家主席が来日した時、「南京の真実を検証する会」(加瀬英明会長、藤岡信勝事務局長、冨澤繁信・茂木弘道監事)は南京事件についての公開質問状を提出しているのです。この質問状は日・中・英三ヶ国語で記者発表され、「史実を世界に発信する会」の英文サイトに掲載されて世界に発信されている。http://www.sdh-factcom/CL0-3/17.S1.pdf 内容は以下の通りです。
「このたび中華人民共和国国家主席胡錦濤閣下のご訪日に当たって、日中両国の友好を願う者として心より歓迎申し上げます。
さて、われわれは1937年12月に行われた日中南京戦に伴って起こったとされる所謂南京事件を検証すべく、研究して参りましたものです。貴国のこの事件に対する見解とその取扱いにつき、深刻な憂慮を感じております。昨年南京虐殺記念館が大規模に拡張改装されましたが、一方で友好を唱えながらこのような非友好的なことを平然と行う貴国に対して強い不信の念を感じざるを得ません。そもそも南京で大虐殺があったという論拠は最近の研究によって根本的に否定されつつあります。以下の重要な五つのポイントについて閣下のご見解を伺いたく、謹んでご質問申し上げます。
1.故毛沢東党主席は生涯ただの一度も「南京虐殺」ということに言及されませんでした。毛先生が南京戦に触れているのは、南京戦の半年後に延安で講義され、そして『持久戦論』としてまとめられた本の中で「日本軍は、包囲は多いが殲滅が少ない」と言う批判のみです。30万市民虐殺などと言ういわば.世紀のホロコーストとも言うべき事件が本当に起こったとすれば、毛先生が一言もこれに触れないというのは極めて不自然で不可解なことと思います。閣下はこの事実について、どのようにお考えになられますか?
2.南京戦直前の1937年11月に、国共合作下の国民党は中央宣伝部に国際宣伝処を設置しました。国際宣伝処の極秘文書『中央宣伝部国際宣伝処工作概要』によりますと、南京戦を挟む1937年12月1日から38年10月24日までの間に、国際宣伝処は漢口において300回の記者会見を行い、参加した外国人記者・外国公使館職員は平均35名と記録されています。しかしこの300回の記者会見において、ただの一度として「南京で市民虐殺があった」「捕虜の不法殺害があった」と述べていないという事実について閣下はどのようにお考えになられますか。もし本当に大虐殺が行われたとしたら、極めて不自然で不可解なことではないでしょうか。
3.南京安全区に集中した南京市民の面倒をみた国際委員会の活動記録が『Documents of
the Nanking Safety Zone』として、国民政府国際問題研究所の監修により、1939年に上海の英国系出版社から刊行されています。それによりますと、南京の人口は日本軍占領直前20万人、占領1か月後の1月には25万人と記録されています。この記録からすると30万虐殺など到底あり得ないとしか考えられませんか、閣下はいかがお考えでしょうか?
4.さらに『Documents of the Nanking Safety Zone』には、日本軍の非行として訴えられたものが詳細に列記されておりますが、殺人は合わせて26件、しかも目撃されたものは1件のみです。その1件は合法殺害と注記されています。この記録と30万虐殺という貴国の主張とは、到底両立し得ないと考えますが、閣下はいかが思われますか?
5.南京虐殺の「証拠」であるとする写真が南京の虐殺記念館を始め、多くの展示館、書籍などに掲載されています。しかし、その後の科学的な研究(『南京事件の「証拠写真」を検証する』(東中野他・草思社)など)によって、ただの1点も南京大虐殺を証明する写真は存在しないことが明らかとなっております。もし、虐殺を証明する写真が存在しているのでしたら、是非ご提示いただきたいと思います。
以上述べました五つの点は南京で大虐殺があったなどということを根本的に否定しているものとわれわれは考えざるを得ません。上記五つの点につきまして閣下のご見解を承ることができれば幸いです。この問題は多くの日中国民の関心事と考えますので、公開質問状として提出させていただきます。子々孫々まで日中友好を願うものとして、閣下のご高配を、衷心から期待しております。」 平成20年5月20日
未だにシナ政府からの回答はありません。この民間の質問状にシナ政府が答える義務はありませんが、もしシナ政府が解答できるなら、彼らの主張の正さを強調するために解答してくるでしょう。ところが未だに解答なしということは、南京事件はシナのでっち上げなのだ。
シナ人は平気で歴史を捏造するからこういうボロが出てくるのです。尖閣諸島も同じです日本の南京事件肯定派も歴史教科書製作者もこの五つの質問には答えられないのです。
平成時代の歴史教科書に登場することになった「従軍慰安婦事件」と「南京事件」は、「なかった事」を「あった事」にして嘘を書いた自虐史観であり、昭和時代から続く自虐史観は、歴史史実を曲解、歪曲、誤解、に基づくものです。後者の記事は、なかなか消えたり、変わることはないが、前者の「なかった事」を「あった事」にした「うそ」の記事は、遅かれ、早かれいずれ消えることになる。その意味で今年、「つくる会」が先陣を切って「南京事件」を一切書かずに検定合格したことは賞賛に値すると思っています。
市販本『新しい歴史教科書』、5月中旬発行予定!
ご注文・お問い合わせは「自由社」03-5981-9170まで。
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3 comments »
terag3 より:
2015年5月23日 4:35 PM
えんだんじさん
歴史教科書問題で、各出版社の南京事件の取り扱いや、7年前に、中華人民共和国国家主席胡錦濤に対して、「南京の真実を検証する会」から、公開質問状を提出していて未だに回答が無いことなどその詳細を初めて知りました。
まず1点、私は当初から南京事件を云々するなら、日本人が大虐殺された「通州事件」を、もっと大々的に取り上げてしかるべきだと考えておりました。それをこのたび4年前に、自由社が取り上げて教科書に掲載したこと。その結果、今後は他の教科書会社も、この「通州事件」を教科書に掲載して来ることになるだろうという観測が出ている事に就いて、誠に喜ばしく思っています。
それから、もう1点、自由社以外の各社の教科書の「南京事件」に関する記述で、帝国書院、教育出版社に就いてはこの「南京事件」を兵士だけでなく、多くの民間人を殺害、または捕虜や住民を巻き込んで多くの死傷者を出したと、比較的穏便に書かれていますが、その他の東京書籍、日本文教出版、清水書院、学び社は、女、子供、一般人、武器を捨てた兵士、老人等、多数の市民を暴行殺害したと嘘八百を書き連ねています。
あおれから、えんだんじさんが仰っている>この文科省の決断の原因は、平成元年に規定された「近隣諸国条項」だと思っています・・・というご指摘に同意同感です。
シナ人というやつはとにかく狡猾で腹黒く、残虐非道なる民族性を持っています。ところが日本の財界人、知識人たちは、お人好しで、それに加えて、シナ人という民族性には全くの無知で、戦後GHQから押し付けられた日本国憲法の前文に有る言葉をそのまま信じ込んで、こちらが誠意を示せば、相手も誠意で応対してくれると信じて、日中友好と称し、金もうけに精を出しているのです。それも高学歴の知識人に多いのですから嫌になりますよ!
とにもかくにも、このたびの自由社の歴史教科書に、「南京事件」を一切、書かずに「通州事件」を取り上げたことは正に称賛に値する快挙と申し上げて宜しいかと思っています。今後の自由社のご発展を心からお祈り申し上げます。
甲山梅子 より:
2015年6月11日 1:30 AM
えんだんじ様
6月10日付、朝日新聞に自由社の歴史教科書を採択させない意見広告が掲載されていました。
その中で 「教科書は学校現場の意見に基づいて選ぶもの!」 との意見がありましたが、読んでいて噴出してしまいました。
特に 「教師以上に適切な選択を出来る人はいないのですから」 の箇所は、自分達以外の人間は間違っている、とレッテル貼りをしていると解釈できます。
どこまでお偉い人達なのでしょうか?呆れてしまいますね。
私は「通州事件」を初めて知りましたが、近現代史をより詳しく学ぶためにも、「尼港事件」と共に教科書に載せるべきです。
私の大学の図書館には「通州事件」を掲載したものは無く、本多勝一の「中国の旅」という本が推薦図書としてあります。
こんな本があるなんて何を基準に選んでいるのか・・・、大学の神経が解かりません。
えんだんじ より:
2015年6月13日 8:51 AM
甲山梅子さん
私のブログへのコメントありがとうございます。
お若い読者は、大歓迎です。ぜひこれからもどんどんお読みください。