カントリーファースト

先月初め頃、アメリカ大統領選挙戦に向けて共和党が党大会を開き、そこでマケインは、正式に大統領候補受諾演説をした。その党大会の模様がテレビニュースで紹介された時、カメラが会場の上段の方に大きく書かれた横断幕を捕らえていました。その横断幕に書かれた大きな二字が私の目に飛び込んできました。
「COUNTRY FIRST」 (カントリー ファースト)の二字でした。直訳すれば「国家第一」すなわち「国家優先」という字でした。マケインは、国家に奉仕できることが自分にとって最高の幸せと語っていました。
数日後にはどこかの週刊誌には、アメリカの共和党支持者がマケイン、ペイリンと書かれたプラカードを片手に、カントリーファーストと書かれたプラカードを片手にもっている写真が掲載されていました。ここで私は、アメリカ民主党の選挙スローガン「CHANGE」(変革)対して共和党の選挙スローガンは、「COUNTRY FIRST」(カントリーファースト)(国家第一)であることを確認しました。
今度のアメリカ大統領選挙は、「CHANGE」対「COUNTRY FIRST」の対決です。
余計なことかもしれませんが、COUNTRY FIRSTの正しい英語は、COUNTRY COMES FIRSTです。COMES が略されています。なぜこの言葉が選挙戦のスローガンになったかを探るのが今回の目的ではありません。この「カントリーファースト」という言葉を日本でも借用しようというのが私の考えです。
アメリカ民主党と共和党の対日政策は、簡単に言えば皆さん御存知のように民主党は対日軽視、共和党は対日重視です。従って当然私は共和党びいきです。共和党びいきだから言うのではないですが、共和党のかかげる「カントリーファースト」(国家第一)すなわち「国家優先」は、私に言わせれば、アメリカよりも現在の日本がもっとも必要としている精神なのです。
敗戦後から現在まで日本国民は、このカウントリーファーストの精神が全くなくなってしまいました。
歴史を振り返ってみましょう。明治時代は、日本民族総がかりでカントリーファーストの精神に満ちあふれていました。大変な貧乏国にもかかわらず国民は軍備増強に耐えた。その結果として日露戦争は勝てたのです。ロシアの植民地にならずにすんだのだ。当時の朝鮮、シナは現在の日本人と全く同じでした。自分の利益優先で、国家のことなんか少しも眼中になかった。すなわちカントリーファーストの精神のひとかけらもなかったのです。そのために彼らは日本に、西洋に大変な遅れをとってしまったのです。
日露戦争後も日本人のカントリーファーストの精神は非情に高かった。この国民のカントリーファーストの精神の高いまま大東亜戦争に突入した。カリフォルニア州一州ぐらいの広さしかない小国、日本がアメリカのような超大国と戦争するには、国民のカントリーファーストの精神が最高潮に達しないと戦えるものではありません。
しかし残念ながら日本は大敗した。その結果どうなったか。それまでカントリーファーストの精神の高かった日本人が、敗戦後はこれでもかこれでもかと祖国日本を足げにしだしたのです。その典型的な例が、自虐史観の横行と日の丸、君が代に対する蔑視です。
世界史において日本のような敗戦国が、勝利国の歴史観を鵜呑みにして祖国を徹底して足げにした例はないと断言できるでしょう。ドイツを見よ。第一次大戦で敗北し、勝利国は二度とドイツが立ち上がれないように非情に厳しい処分をくだした。しかしそのドイツは立ち上がり第二次大戦を起こした。そしてまたドイツは大敗北した。
ドイツは東西に分裂されてしまった。しかしドイツは立ち上がり戦後のドイツ経済発展は、日本の経済発展とならび世界の奇跡とも言われてきました。そのドイツは、現在東西ドイツは統一され、徴兵制を敷いています。日本と同様に大敗北を喫したドイツが徴兵制をしいたということは、やはり大多数のドイツ国民が、カントリーファーストの精神が健在であることを証明したものです。
フランスは、対外戦争で何度も敗北しています。主義主張の強い国民性のせいかしょっちゅうデモや暴動があります。しかしいざとなるとまとまります。十数年前、南太平洋のムルロア環礁でのフランスの核実験は、大多数の国々で反対されましたが、しかし多くのフランス国民は賛成しました。カントリーファーストの精神の健在を示している証拠です。
現在の日本に世界中が反対しても国益をつらぬくほどのカントリーファーストの精神などまったくありません。
フランス、ドイツ両国は対外戦争の勝ち負けに慣れています。しかし日本は対外戦争の勝ち負けに慣れていません、大敗北を喫したのは歴史上初めてでした。それだけに国民の精神的動揺は大きかったことは当然考えられます。
しかし現在は戦後もう60年以上もたっているのです。それにもかかわらず、現在の日本人は、カントリーファーストの精神などほとんどありません。国民は政府に注文つけるばかりで国への関心がほとんどない。自分の利益最優先。自分の国は自分で守る意志さえないから、ドイツのように徴兵制すら敷くこともできません。アメリカが助けてくれるだろうと勝手に思いこんで、自国の防衛に全く無関心。
政治家や企業家は、私利私欲が優先し国益などほとんど考えません。NHKや朝日新聞などのマスコミ、法曹界、日教組、大学などのアカデミックの世界など、カントリーファーストの精神どころか、カントリーラスト(LAST)の反日一点張り。国民のあらゆる階層においてカントリーファーストの精神どころか、私にいわせれば祖国への裏切りが平然と行われたり、提言されたりしているのだ。思いつくままにその例をいくつか挙げましょう。
1.北朝鮮から拉致家族生還は、日本国民の悲願のはずです。それでも日教組は北朝鮮の日本朝鮮学術教育交流協会と日朝友好親善を深めるために毎年交流集会を開いています。今年もすでに開きました。画家の平山郁夫は、拉致交渉と文化交流は別だとのたまっています。
2.韓国は竹島を領有しています。それがいまでは韓国人が対馬に押し寄せ傍若無人の振る舞い、韓国の国会では対馬の領有権を主張するようになりました。それでも日本の民間団体は、日韓友好関係促進の行事を今年で三年続けて行っています。日本各地の地方都市は、韓国との都市と姉妹都市の提携を結んでいます。日本の各地方都市は、姉妹都市提携の破棄が当然でしょう。日韓親善行事など中止です。
3.「従軍慰安婦」事件では、強制連行による従軍慰安婦は存在しなかったにもかかわらず
朝日は記事を捏造、歪曲、曲解。河野洋平は、強制連行を認めるいわゆる「河野談話」を発表、朝日は謝罪なし、河野洋平は衆議院議長に栄転。
4.外国人参政権をあたえるべく根強く主張する政治家がたくさんいます。
5.50年間に移民一千万人受け入れを自民党が提言。
その他、数をあげればいくらでもあるでしょう。いまあげた例など、各人が自分勝手な思いのままに行動し、国家に対する配慮、すなわちカントリーファーストの精神など全くなし。多くの日本国民は、政治より友好と自分の利益を優先しているのです。一方シナ、朝鮮はカントリーファーストの下に一致団結して日本に対抗して、彼らは友好より政治を優先しているのです。
私が将来の日本に絶望感を感じるのはこの点なのです。対外戦争において百戦百勝の国などどこにもありません。戦争に負けたからといってカントリーファーストの精神を無くしてどうするのですか。現在の国際社会は武器を使用しない戦争状態なのです。
現在、外国語、特に英語など日本には立派な日本語があるにもかかわらず、わざわざ英語をそのままで使用するのが流行っています。例えば、パーフォーマンス、コラボレイション、アンチエイジング、レシピ、ハグなどきりがありません。現在比較的新しい言葉にワーキングプアがありますが、そのままワーキングプアとして使われています。
そこで私は保守の人たちに提案があります。カントリーファーストをこのまま受け入れて日本で流行らせようではありませんか。カントリーファーストを日本語訳すれば、「国家第一」、とか「国家優先」になってしまいます。
しかしこれら二つの言葉には、古いイメイジがつきまといます、なんとなく時代錯誤的な印象もうけます。そこでカントリーファーストをそのまま借用です。保守系の出版印刷物には、できるだけこの言葉を挿入しましょう。
ネットでもどんどん使いましょう。カントリーファーストを国民の間で耳慣れた言葉にしようではありませんか。そして国民のカントリーファーストの精神の復活の道具にするのです。私自身は、立派な日本語がありながら外国語をそのまま受け入れるのは好きではありません。しかしこのカントリーファーストは例外扱いです。
皆さん!この私の意見どう思いますか。

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